映画みなくても死なないよ

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映画みなくても死なないよ。

映画と本と芸術と旅。好き勝手やってます。

分断について、米アカデミー賞を見て考えたこと

今年のアカデミー賞は、作品賞の発表間違えをはじめとして、いろんな話題の多かったイベントとなりました。


作品賞は「ムーンライト」
出演者の多くが黒人、という作品でした。

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出典:決定! アカデミー賞2017 レッドカーペットからアフターパーティーまで - 写真特集 - 朝日新聞デジタル&w

第89回アカデミー賞は「反トランプイベント」

授賞式も、反トランプのジョークが目白押しでしたね。
向こうは、日本と違って政治批判は一つのショーになってますよね。
すっごく面白いと思います。日本もこういうのやった方がいいです。
毎回楽しんでいます。

でも、今回の「オール・反トランプ」の状態になった会場を見ると、少し気になることもあったのは確か。

あの会場にいた、「トランプ派」の人はさぞかし居心地が悪かったろうな。
あの会場全部が、トランプを馬鹿にして否定していた。
私だったら帰りたいところです。

誤解のないように言っておきますけど、私自身は完全に反トランプ派なんですよ?
多様性を受け入れることは重要だと思っています。
常にリベラルでありたい。

本当に「リベラル」と言える状況なのか?

でも、昨日の賞のあのムードが本当に「リベラル」だったのかなー、と。

「もう一度アメリカを一つにまとめよう」という言葉もありました。
 それはそれで、全体主義のようにも感じました。

以前、平野啓一郎氏が言っていたことを思い出しました。
tweetしていたことなんですけど、そのtweetが見つからないので記憶をたどります。

全体主義というのは内に結束していこうという力を持っているから強い。逆にリベラルな人というのは、各々が個人主義で団結しようという気が無いから、勝つのは難しい

そういうようなことを言っていたと思います。

アカデミー賞の会場にいた人は「分断」を批判していましたが、あそこで結託することがすでに分断の一方なんだということなんですよね。
分断に加担している一派なんですよね。

それがなんか、見ていてちょっと怖かった。

団結は恐ろしい、と私は言いたい。

何度も言うんですが、私は人種も宗教も性別も年齢も多様性を受け入れるべきだと思います。
だとしたら、「反トランプ派」の事も受け入れる必要がある。

というか、そんなクソなものを受け入れたくない気持ちは分かります。
言っても、私は受け入れません。

ただ、そこで団結してしまうことはトランプ派と結局やってることは同じだと思うんですよ。

ものすごく難しい問題ですけど。
多様性を認めない、というトランプの主張は、移民国家のアメリカを見ていれば支離滅裂です。意味不明です。

だけど、多様性を認めない人はクソで排除すべきというのもまた押しつけであるという事実。

一人二人がそれを口に出すことは別にいいんだけど、あのような世界中に注目された場で……まあ、だからこそやってんでしょうが。

面白かったですけどね。
メリルの事を「過大評価だ」なんてジョークを飛ばしてみたりするのは爆笑だったけど。
だって私も同じ意見だから。

だけど私は何か自分の予期せぬ方向から勝手にカテゴライズされるのを嫌うので、何となく怖いな、と思ってしまいました。