映画みなくても死なないよ

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映画みなくても死なないよ。

映画と本と芸術と旅。好き勝手やってます。

スピルバーグ監督作品【激突!】面白すぎて失禁覚悟せよ。

デビュー作にして最高傑作との話もある本作。

余りにも面白すぎて鼻血すら出る。そんな本作を鼻血を流しながら熱く解説してみました。

あんまりまだこのブログで私の好きな監督の話などを詳しくしているわけではありませんが、そろそろそういった話もしていこうと思います。

わたしは何を隠そう、スティーブン・スピルバーグ監督の大ファンでありますっ!!

スピルバーグって誰でも知ってるし、単なる娯楽映画の巨匠とか思ってる人が多いんです。ただ単にスピルバーグの映画は面白くて(感動して)ヒットすると思ってませんか??

とんでもないことです!

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出典:スティーヴン・スピルバーグ - Wikipedia

スピルバーグ監督「激突!」ネタバレ感想

絶対に見逃せないスピルバーグの魅力が詰まる「激突!」

私の知るスピルバーグは、映画に対してとてつもなく冷静で、知能派で、トリッキーで驚くべき数々の映像的仕掛けと作り上げてきた名匠です。ただ単にヒット作ばかりを生み出してきたわけではなく、狙いは常に明確

誰も成し得ることのできない映像の魔術師的資質が、ほとんどどの作品でも観ることができるのです。大興奮!

かの、スタンリー・キューブリックという芸術的大巨匠をして、スピルバーグを妬んでいたというのは有名な話。

さて、そんなスピルバーグの第一作にして、そんなスピルバーグの天才的仕掛けが存分に楽しめるのが、この「激突!」という傑作であります。

シンプルなストーリーから作られる数々のトリック

とあるサラリーマンが自宅に帰る道中、大きなトラックを追い越したところ、執拗に追い詰められ命の危険にまで発展する、という、非常にシンプルな話です。

これが本当に、徹底的に面白い。

まず、この映画の作りなんですけど、これは舞台はハイウェイ、出演者はほぼ主人公のデイヴィッドとタンクローリーのみ。しかもタンクローリーの運転手は出てきません

はじめはただのいたずらだと思っていた煽りが、だんだん命の危険を伴ったものになっていく描写はあまりにも面白い。

そして、あらゆる点で計算されつくしたカメラワークや編集。

スピルバーグが最も得意とするのは、「追い詰められてゆく弱者の描き方」だと思っています。そういう点を描かせたら、スピルバーグは天才です。

例えば「シンドラーのリスト」では、蝶番を作るユダヤ人のおじさんが、仕事をさぼっているということでアーモン・ゲートに殺されそうになる(実は誤解だが)、しかしゲートの銃が不発で全然玉が出てこない、膝まづかせたおじさんに後ろから何度も空砲を打ち付けるというシーンで、スピルバーグは一度もカットを割らずに、だんだんカメラを人物たちに寄せてゆくことで緊張感を高めていきます。

並みの監督だったら、まずこのシーン自体思いつけないような演出のうまさで、手に汗握る素晴らしいシーンが作られます。

激突!では、全編にわたって「追い詰め」だけがトリッキーに描かれています。余計なドラマ性は全くありません。

トラックから出て来る犯人の足だけ見せて、店の中の誰が犯人なのかを推測するシーン。観ている側も一体だれが犯人なのかは分からず、デイヴィッドの視線だけで推測してゆく。

エンストしたバスを助けようとしたデイヴィッドが、逆にバスにハマって動けなくなるところを、トンネルの向こうからタンクがやってくるシーンなんか完全にホラーです。

「見せない」ことで天下を取ったスピルバーグ

そしてスピルバーグは「見せない」ことでも後に有名になりますね。

「ジョーズ」でも人喰い鮫が姿を現すのは、映画の殆ど終盤です。
「未知との遭遇」でも、家を襲う謎の生命体の姿を描こうとしません。
「宇宙戦争」でも、序盤は宇宙人の姿を見せずにパニックだけ描きます。

そして「激突!」でも、やはりタンクローリーの運転手を結局最後まで見せない、しかも結局終わるまで、運転手の「動機」も描かせない。

描かせないから、理由が分からないから「怖い」という心理描写を巧みについてきます。

そもそも並みの人間だったら、タンクローリーと乗用車の追いかけっこというストーリーだけで90分も間を持たせるのは絶対に無理です。

この作品は元々25歳のスピルバーグがテレビ映画として監督したものが、余りにも面白いということで後で劇場公開されたわけですけど、その流れになることは至極当たり前だというほどに完ぺきな作品だと言って過言ではありません。

デイヴィッド役のデニス・ウィーバーが最高すぎる

この映画を耐えがたいほど魅力的にしている理由の一つに、主人公デイヴィッド役のデニス・ウィーバーの存在があります。

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出典:当時のチラシから。

こうやってみると、若かりし頃のデニス・ホッパーにもちと似ている。

この人演じるデイヴィッドは本当に大災難です。
デイヴィッドは仕事で出張かなんかしてるんですけど、それで帰ろうっていうときにタンクに追いかけられるんですよ。

で、可哀想なのは、タンクに追いかけられるだけではなくて、妻がめっちゃ怖くてなんかむちゃくちゃ怒ってるんですよね。

怒ってる?っていうか、妻のためにとにかく早く帰らなきゃいけないわけ。

だからもう、本当は引き返さなきゃいけないくらいの危険なことになってるのに、もう妻のために帰んなきゃいけないわけですよ。怒っちゃうから。多分離婚されちゃうから。

そんな中でタンクローリーに絡まれて、まあ相当怖い思いをするんですが、そういうわけでデイヴィッドも途中でめっちゃ反撃に出ようとはしてみたりします。もう、キレちゃうわけ。

だってそりゃ当然ですよ、自分は何も悪くないのに絡まれて、しかも「ほんとマジで早く帰らせてくれ」っていう状況にいるわけなのに。

そんな残念な夫を演じきっている素晴らしい役者さんがデニスです。

デニスは見た目がすごい残念感で、ほんと鬼気迫る感じです。すっごいヒョロヒョロしてるんだけどズボンが、当時のはやりかもわからないけどぱっつんぱっつんですね。

尻がかなり気になる。

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とにかく、デニスの尻も含め、この映画はまずは絶対にみなければいけませんよ。
誰もが必見であります。どんな人でもかならず楽しめます。

もし、誰か友達でこの映画があんまりおもしろくないって言ってる人がいたら、もうその人との友情を続けるべきか考えた方がいいです。分かっとらんです。

さて、愛してやまないスピルバーグ作品をご紹介しました!

他にも好きな作品や監督がたくさんいますので、徐々に紹介していこうと思います。

↓ほかの好きな映画監督など

www.nitari-movies.com