映画みなくても死なないよ

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映画みなくても死なないよ。

映画と本と芸術と旅。好き勝手やってます。

ネタバレ感想【岩井俊二:花とアリス】春に観たい!イントロだけでも泣ける映画

すっかり陽気はですね!(つっても今日は天気悪いけど)

昨日外を歩いていたら桜がキレイだったので、写真をパシャリしました。

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それで、桜に関する映画をまとめて紹介できたらなあ~と思って考えていたんですけど、実はあんまりそもそも桜に私は興味が無くて全然思いつかなかったので(笑)、やめて、一本だけ桜に関わる名画をご紹介します! 

岩井俊二監督の「花とアリス」です。

春に観たい映画ナンバーワンのコテコテ青春映画

岩井俊二の狙いすぎ感が出てはいるけど

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この映画が私は本当に好き!

映画自体は淡々としていて、すっごくきれいなんだけど、なんかたまに「きれいでしょう?」「かわいいでしょう?」「面白いでしょう?」って感じが鼻につく、まさに岩井俊二のナルシシズム全開の作品ではあります(笑)

多分、リアリストは嫌いでしょう!まちがいなく!うざいもん!

で、私もわりかしリアリストではあるんですけど、私の心にあるどうしようもないロマンチシズムが、「つきあってしまえい!」と全力で言ってしまうのが岩井俊二の映画です。

少女が二人でセーラー服を着ている時点でもう、ムズムズしますよね。コテコテだあ!

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出典:動画を見るならdTV 【お試し無料】

一番極めつけなのは、バレエ教室の写真撮影会ですね。もう、岩井俊二の変態度が爆発している。やばすぎる。気持ち悪いおじさん!

でも好き!!笑

でもなんかうっかりふわー!っとそれに付き合ってしまいたくなる魅力をこの映画はやはりかなり独特かもしれません。

全体から醸し出される空気というか、演技のリアリティというか、なんかあり得ない展開の話なのに妙に納得しながら面白く見てしまう。中毒性ありますね!

全体的にほわーっともやがかかったような映像になっているのもこの映画にぴったりですが、あくまでもコテコテです(笑)

岩井俊二が作曲した音楽が泣かせてくれる

とにかくこの映画は音楽が素敵です。

確か、岩井俊二自身が作曲したのだと思います。すっごくきれい。で、泣ける。

この間、ある番組を観てたらこの映画の音楽が流れて、なんかもそしたらじわーっときてしまって泣けてきたんですよ!!

可愛くて、優しくて、この映画の雰囲気にぴったりな音楽ですごくいいです。

いくつかのテーマ曲がありますけど、やっぱり後半で蒼井優ちゃんがバレエを踊るシーンの曲が本当に最高。

あのシーン最高なんですよね。

制服でバレエ躍らせるとか、くっ…見えそうで見えない、とか、ほんと確信犯すぎてウザいと言われたらもう否定はできません(笑)

しかし、それでも感動してしまうのがもうどうしようもなく美しいところです。

蒼井優はこの映画ではもう最終兵器かって思うくらいの魅力を爆発させていますよね。

この映画で個人的に最も泣けるシーンは

この映画では実は個人的に泣けるシーンが2か所あって、多分このシーンが無かったら私はこの映画がそこまで好きじゃなかったと思う。

まず一つ目は、途中でアリスが父親(平泉成)とデートをするシーン

この映画はものすごく淡々としているので、アリスが父親と一緒に出掛けているシーンが急に出てきても、アリスが父親の事をどう思っているのかは全然分からないというか、むしろめちゃっくちゃつまんなそうにしているわけ。

で、そんな感じで憂鬱そうにパパと会っているシーンがやたら長い。
だけどそのシーンで中国語で「愛している(ウォーアイニー)」って去り際にアリスがパパに言う、それだけでどれだけパパの事が大好きかが分かってまず泣ける。

そもそも、アリスのママが相田翔子なんだけど、万が一にも平泉成と結婚していたことがあるとか信じられない。

そもそもこの母親がトンデモ母すぎて、もうアリスからしたら本当にうんざりしているのは目に見えているんですね。
アリスはこの母を捨てて平泉と一緒に暮らした方が絶対に幸せになれると思う。

でもこのトンデモ母がダメ過ぎて、一人にできないから仕方なく一緒に暮らしている。かわいそうなんですけど、別にアリスも母の事は嫌いではないし、愛しているんだと思います。

そして2つ目のシーンは、先輩とところてんを食べようとしていたら、実は先輩はところてんにアレルギーがあって、花とアリスが先輩をだましていたことが分かるんですけど、その時に先輩が取り出したトランプが、昔父親と海で遊んでいた時に無くしたトランプだったと分かってアリスが泣いてしまうシーン。

そこで、私も毎回必ず泣いてしまう!!

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この映画は青春映画ということになっているけど、なんか私はかなり泣ける親子の映画でもあると思う。まあ、結局青春映画っていうのの中には、友情や恋や、家族や学校生活っていうものが含まれているのだと思うんだけど。

結局平泉成はあのシーンしか出てないんですけど、凄い存在感で猛烈に切ない空気を醸し出しています。
平泉成ってそもそもいるだけで切ないからね。

花とアリス、誰にでもお薦めします!

というわけで花とアリスを復習しながら絵とかも描いてみたわけですけど、バレエの絵とかは本当に難しいと思った。

この作品の前に岩井俊二が監督したのが「リリィ・シュシュのすべて」で、この作品も傑作なんですけど、こちらは見た後にもれなく死にたくなるような映画なので、ずいぶん違った作品を作ってきたな、と思いつつ、でもこのどうしようもない狙いすましたナルシシズムとロマンチシズムは全くおんなじかもなあ、とも思います。

どちらも、オススメ!!