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【アイ・アム・サム】ネタバレ感想:どうしてこんなにムカつく作品なのか

いかにもお涙頂戴そうだなあ~と思っていたから敬遠していたんだけど、実際に見てみたらやっぱりお涙頂戴だった件。

この映画が持つ大きな問題点

ショーンが善で、他の人々が悪なのか?

この映画に限らずなんだけど、特に法廷ものだとアメリカ映画は、なんだかすぐに善悪に判断をゆだねようとしたがるから嫌だ。
特に、この映画ではそれが如実なような気がしたね。

6歳くらいの知能しかない父、という時点でこれはもう絶対「善」なんだよなあー

で、この映画ではこれでもか!というくらいに、二人を引き離そうとする人たちを「悪」に描いている。

もう、印象からして嫌な感じにしようと躍起になってる感じ。だって、サムがルーシーと面会する部屋なんか、監視されてるのはまだいいとしても、めっちゃ暗いわけよ。

部屋のなかそんな暗かったらマジックミラーで見えなくねwwwとか普通に思ったし。
そういう施設的なもの全部暗いんですよね。

あたしはねえー、そういう意識操作みたいのが一番嫌いなんだよ!!!

そもそも私は、サムがルーシーと引き離される事が絶対に悪いとは思えないわけですよ。たぶん、そういう風に思った人は少なくないと思う。

だって、普通に考えて、無理だと思っても仕方ないでしょ?知的障がい者が子供を育てるのは。

それを分かっているから、制作陣が、わざと周りの人間たちを「悪」に仕立て上げている感じ。無理があるでしょう。

大体ですね、弁護士のミシェル・ファイファーの役どころがほんと安っぽかった。

障がい者は純粋で「善」である、という思い込み

障がい者は絶対に善だという神話が、障がい者たちにとって息苦しい事実だ、というのをNHKのバリバラという番組で取り上げていて面白いな、と思いました。

ironna.jp

視聴者や観客は障がい者に「純粋」を押し付け、「感動」や「涙」のドラマを強要するのは、逆に差別なんじゃないの?という話。

この映画にそのような意思があったかどうかは分からないけど、少なくとも知的障がい者の問題を本当にシリアスに扱った問題には全然見えないんですよ。

最終的にはご都合主義で、都合よく里親が理解してくれて丸く収まりますけど。

そういう「丸く収め方」も、ただ観客に「本当によかったね」「これこそが本当の愛だ」とか思わせるために大ごとにしてますけど、もしもこんな事例(知的障がい者が一人で子供を育てる)が実際にあったら、もっと真摯に受け止めなきゃいけない社会問題ですよ。

安易に引き離すのは確かにどうかと思うけど、引き離す行為自体を「悪だ」とか絶対にいえないでしょうが。

なんだか書いていてだんだんムカついてきました。

この映画の良いところは、役者の演技だけ。

とはいえ、とにかくショーン・ペンの演技のうまさはぴかイチです。

どう見ても知的障がい者にしか見えん。どう意地悪に見てもそうにしか見えないんだね。すごいですね。

それから、ダコタ・ファニングのかわいさもほんと異常だったよね。

一体、なんなんだ。

この方はその後「宇宙戦争」という、スピルバーグの傑作映画にも出演していました。
あんまり印象になかったですけどね。

多分、私がこの映画をあまりにも気に入ったから、役者にまで目がいかなかったのでしょう。

まあ、この映画の魅力ったらそのくらいですかね。

観る価値はないように思います。

ということで、クソ映画認定してみた。

2人の優秀な演者がいる中で「クソ映画認定」は酷かもしれませんが、私の感じた怒りをそのように表現してみたいと思います。

あと、この映画ではサムがビートルズが大好きな設定なのに、使われている音楽の多くがカヴァーだったことが、この映画の薄っぺらさを象徴しているように思う。

 

その他のクソ映画:

 

www.nitari-movies.com