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ドラマ【スタートアップ:シーズン1】あらすじ&ネタバレと辛口な感想

Amazonプライムで無料配信中の「スタートアップ:シーズン1」を見たので感想です。

 

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ドラマ【スタートアップ:シーズン1】あらすじ

 

イジ―とニックはテクノロジー会社を起こすにあたり、危険なハイチ系ギャングと手を組むことになり、思いも寄らない場所からの不正な金を使わざるを得なくなる。しかしそのギャングが逆に会社に投資すると言い出し、3人で資金を集めるために奮闘し始める

 

ドラマ【スタートアップ:シーズン1】ネタバレストーリー

 

ITの天才イジ―は、たった一人で7年もかけて暗号通貨ジェンコインのコードを完成させた。
しかしそれを流通させるためのスポンサー探しがうまくいかない。
そんな時、彼女はニックの務める銀行にプレゼンに来る。

銀行としての出資はできないが、ニックは個人的にジェンコインに可能性を感じる。

そんな時、ニックの父が不正で手に入れた金がニックのもとにめぐってくる。ニックは本来父から頼まれしかるべき口座に送金すべき不法な200万ドルを着服し、ジェンコインに投資する。

しかしそれにはハイチ系マフィアの金が含まれていた。

ハイチ系マフィアのロナルドは金の流れを追い、簡単にニックにたどり着く。彼は二人に、彼の金30万ドルを翌日までに現金で用意しないと殺すと脅す。

一方、権力にものを言わせて犯罪者から金を巻き上げているフィル・ラスクは、ニックの父を追っていた。

 

期限までに30万ドルのキャッシュを用意するため、各地の銀行を走り回るニック。
しかし結局半額ほどしか用意できなかった。

ロナルドはしかし、彼らを殺す気は既に失せていた。
彼は30万ドルをジェンコインに投資し、パートナーにするよう要請。ニックとイジ―は受け入れるしかなかった。

しかし父から金の返却の要請があり、ロナルドの30万を除いた170万を返却せざるを得なくなる。これで3人の持ち金は30万になった。

 

FBIフィルは移動してきたパートナーのマディと共にニックの金の動きを追う。その段階で、息子ニックが多数の銀行から金を下ろしていることが発覚し、金はニックが持っているとにらむ。

 

3人は資金調達のために四苦八苦するが、どうしても集まらない。

しかし、ニックの恋人の父とのゴルフのつてでついに150万ドルの出資金を得た。

 

フィルは裏で、天才ハッカーのデイウォンとコンタクトを取り、ニックの金を奪うように要請。
ちょうどフィルとマディが体の関係を持った夜、デイウォンがフィルの家に押しかけ、マディがフィルの目的を勘づいてしまう。デイウォンは彼女を殴って監禁する。

そして次の夜、フィルが彼女を殺してしまう。

 

デイウォンはニック達の持つ全額をハッキングしてフィルに送金してしまう。
3人はすべてを失った。

 

ロナルドは持ち金の30万ドルを返すように言われ、家族を見張られてしまう。

もしも金が戻らなかったら家族と共に殺される。

 

そんな時イジ―は、IT会社の大物アレックスの存在を思い出す。

彼は大学時代の友人が作ったラッドコインに出資すべく彼女とアポイントを取っていたが、その現場にイジ―が駆けつけてアレックスに資料をたたきつける。

興味を持ったアレックスは彼女に連絡を取る。

ロナルドは30万が戻らなかったことでパートナーから締め上げられ、拷問を受けようとする。しかし、彼を拷問しようという仲間はおらず、九死に一生を得た。

ロナルドは殴られた顔でアレックスとのプレゼンに挑み、見事出資を約束させた。

 

フィルは高跳びしようとするが、自分の持ち金が全てデイウォンに持ち逃げされたことに気が付く。

同僚を殺した罪と、文無しになった今、がけっぷちに立たされる。

 

アレックスとの契約はそうはうまくはいかなかった。

彼は、契約はイジ―とのみ交わすと断言し、従わせてしまう。ニックとロナルドは締め出しを食らう。

しかしイジ―も納得はしておらず、アレックスに歯向かったことで彼女もまた締め出され、結果的に会社は乗っ取られてしまう。

 

3人は今や金ばかりかジェンコインそのものすらも失った。

しかしデイウォンからニックに流れてきた音声情報が状況を一変させる。
それは、デイウォンとフィルの会話のデータだった。

イジ―は実はアレックスをハッキングし、不法な金のやり取りやマフィアとの着服の事実をつかんでいた。3人は崖っぷちに立たされ自殺しようとしていたフィルに連絡を取ってデータで脅し、アレックスを失墜させるよう要請。

 

フィルはアレックスの元へ行き、彼から金をゆすろうとする。本来は彼を失墜させるはずだったが暴走したことで状況は一変。

フィルはマフィアの手に渡り、ハッキングデータの出どころを喋ってしまう。

イジ―は妹のハネムーンの直前、家族と団欒をしていた時にロシアのマフィアの襲撃にあい、妹が射殺されてしまった。

 

ドラマ【スタートアップ:シーズン1】感想

 

ものすごく演出の良いドラマだ思うんですね。

とにかく役者もいい。そして、この演出は役者の素晴らしい演技を最大限に引き出しているわけです。

そして何よりも題材がいいです。

未来の通貨、ジェンコイン。それにまつわる資金繰りの話。
ビジネスのあり方や経済ドラマとしても非常に楽しめる。

こういうドラマや映画というの本当に珍しいんですが、あまりにも演出と題材が素晴らしいので、脚本が実はあんまり大したことないことが結構隠せちゃってるんですよね。

 

そう、正直言って実は脚本は本当に大したことがない

 

もう一度、私が上に書いたストーリーを読んでみてください。

これがほとんど、全部です。
いろいろ脚色とかしているわけじゃなくて、これが内容の全部なんですね。

そう。結局彼らはスタート地点からさらに後退した地点でドラマは終了しているわけです。
これにはちょっと参った。

ドラマっていうのは基本的に制作者側が全てを担っているわけですから、こういうドラマはどこかで大きなどんでん返しがあるだろうと思ってみていたんです。

しかし、まったくないどころか、悪いほうに大どんでん返しがあったのだから衝撃的だった。

 

正直言って第8話くらいまではかなり面白く見ていたんですね。

傑出しているとまで思ったりもしてた。
それが、そうだな、アレックスが悪っぽくなってきたあたりから、「おいおいそろそろ物語が動いてくれよ」と思い始め(というか心の深くでは結構思ってたんだけど)、すべてを失った後に急に何の前触れもなくニックとイジ―がやっちゃったあたりで「いやいやいや、セックスはこの世を救うのかよwwww」と思い、最終的に妹が殺されたあたりではあまりに裏切りに絶望すら感じました。

 

考えてみれば、彼らのピンチっていうのは全て彼らの自業自得なんですね。

そもそもニックが親父の金を着服したのだって、すぐに返せって言われることは分かってたのにやっちゃって、あとで実際に返してますよね。

そして彼らがフィルに目を付けられたのだって、ニックがとイジ―が金をロナルドに返すために多数の銀行から金を下ろしていたからですよね。
もしこれが全くFBIのにおいのしない案件だったらまだしも、その前にニックはその金についてフィルから質問を受けていたのに、それでこのありさまなんだから甘いとしか言いようがないですよね。

それが結果、ハッキングされてあっさり金を持っていかれるという。

そしてアレックスの登場からさらにおかしなことになってた。
登場というか、アレックスが出資する、となった回までは素晴らしかったんですよね。ロナルドのスピーチが最高すぎて、3回くらい巻き戻した(笑)。

しかし、その後の展開も、結局は全て3人の詰めが甘すぎて起こったこと。
彼がイジ―だけを引き抜こうとするとかありがちだし、まあそれでイジ―がそれに乗っかっちゃうのはリアリティとしては当然だと思う。

だけど契約書にろくろく目を通さずに会社を乗っ取られちゃうとか、バカとしか言いようがないですよね。完全にありがち。

何より最悪なのは、最後の最後に妹が殺されちゃうところ。

 

3人はあの時すごく安心して、もう大丈夫だ見たいな顔をしていたから、てっきり私はもう計算通りなのかと思っていたら、全然計算通りじゃなくて想定外にフィルが敵の手に簡単にわたって襲撃されてしまうという。

 

は?って感じ。

 

何もかもがもう、「うん、それ知ってた」っていうことばかりじゃないですか。

 

もうはっきり言ってしまえば、3人に知性を感じないですよね。

こんな、激アマで頭の悪い3人(しいて言うならロナルドが最も理知的)のやっていることに振り回されたくないというのが本音です。

私はロナルド大好きなんで言いますけど、大体においてロナルドだけが最初からいろんなことを分かっているわけですよね。
アレックスの後ろにロシアのマフィアがいるとかも読んでたし。

しかし何よりもアホなのがニックとイジ―です。


とにかく彼らは頭が悪い。特にイジ―。

「コードが書ける」っていうキーワードに踊らされてしまった感がやばいです。

あと、フィルに関しても自殺しようとするとか、マジで何の意味もないキャラじゃないですか。

 

何よりもその演出と題材のと役者のすばらしさで完全に惑わされてるけど、後半結構驚きの失速でした。

主人公たちにインテリジェンスを感じないということは、話の展開そのものにインテリジェンスを感じないということ。

しかし題材や演出からしててっきりインテリ系IT経済ドラマ(というのがあるか知らないけど)で知能バトルが繰り広げられるのかと思ってみてたらほんとにがっかりしました。

 

ドラマ【スタートアップ:シーズン1】おすすめ度

 

まあ、あんまおすすめできないですね。

ただ、役者はものすごくいいので(特にロナルド役のエディ・ガタキが素敵すぎてやばい)、見てみてもいいんじゃないでしょうか?

 

まあ先が気になるのでシーズン2はリベンジを求めて観るかもしれませんが(ここで終わるのはあまりにもなんだから)、また裏切られたら結構やばいことになると思う。

 

こういう半端な知能ドラマみたいなのって映画とかでもあるけど、こういうの見ると本当にデスノート(もちろん漫画のね)とかインテリ系バトル漫画の出来栄えの良さは半端ではないなあと思いますね。

完全に甘すぎるんだよ。

アメリカのドラマは人情みたいなものが邪魔しているのかもしれない。

 

まあ、ファーゴみたいな超絶傑作もあるのですけどね……