映画みなくても死なないよ

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映画みなくても死なないよ。

映画と本と芸術と旅。好き勝手やってます。

ネタバレ感想【R・バックマン(S・キング):痩せゆく男】がつまんなかった理由を分析した。

R・バックマン(S・キング)の「痩せゆく男」読み終わりました。一応。

 

一応、っていうのは、あんまり面白くなかったからなんですよね。

キングの作品には裏切られたことがなかっただけに、残念です。

今まで読んだ作品としては、「ミザリー」「キャリー」「スタンド・バイ・ミー」「グリーン・マイル」「シャイニング」でして、軒並み映画化されて大ヒットした作品です。

で、今回の「痩せゆく男」もかなり有名な作品で、大いに期待していました。
何しろ、太った男がジプシーの呪いによって痩せてゆく、なんて、どうやっても退屈にならないだろうなーって思ったんです。キングが書いたら。

だけど、いまいちだった。
理由を考えてみました。

「痩せてゆく様子」と「ジプシー追跡劇」の二部構成として考える

第一部「男が痩せる」

この作品は、「男がジプシーの呪いによって痩せてゆく」という第一部と、「痩せゆく男がジプシー一座を追いかける」という第二部の、二部に構成されています。

で、第一部はとにかく、主人公のハリックが痩せてゆく。
毎日毎日痩せてゆく様子は結構面白くて、どんどん読める。

でも、他のキングの作品と比べると怖さもないし、想像をはるかに超えた視点での描写は感じられなかったというのが正直なところ。

ハリックだけでなく、他の関係者2人の男も呪いにかけられているのですが、彼らの事を書き始めるのが結構物語が進んでからなんです。
残念だったのは、背表紙のストーリーのところですでに他の2人も呪いにかけられていることがネタバレされていた事。

これは設定ではなくて物語の中盤に分かることなので、必要なかったです。

第二部「ジプシー追跡劇」

で、第二部ではハリックが、自分に呪いをかけたジプシーの一座を追って行く、という追跡劇になるわけです。
役者のあとがきにしても、読者のレビューを読んでも、この追跡劇が面白かった、という人が多いみたいで、すごく意外。
私は、全然楽しめなかった、というわけ。

まず、そもそも、私がこの本に期待していたことと内容が全然違った。
私は、呪いをかけられた主人公と、うろこや吹き出物に悩まされる担当判事やら警察署長の恐怖ともがきだけを描くのだと思った。
もう少し、精神的な作品になるのかと思っていた。

だけど、第二部はどちらかと言えばアクション要素が多くて、どうでもよかった。

特に、ギャングとかいうジネリっていう男がいろいろと画策しようとし始めてから恐怖小説というよりは暴力小説みたいになって、別に暴力小説を否定する気なんか全然ないけど、私が「痩せゆく男」に期待していた展開ではなさ過ぎて、全然興味を持てなかった。ので、飛ばし読みしました。

AK-47とかカラシニコフだか忘れたけどマシンガンみたいなのでドンパチとジプシーを追い詰めてゆくよりは、もう少し心理戦になっていったらよかったのに。

◇ 主人公の事がすごくどうでもよかった。

そもそも、たぶん私は主人公のハリックがあんまり好きではなかったんですよ。
だって、バカみたいなんだもん。

だから、どっちかと言えば苦しみながら息絶えてゆけばよかった。

それなのに、なんかジネリが半端にドンパチやって解決しようとするもんだから、ほんとにつまらない、どうでもいい描写が続きました。
結局ジネリが巻き込んだ一般の青年も死んだりして、ジネリもよく分からないけど死んで、そんなにいろんな人が死ぬんだったらハリックお前が死ねよとしか言えない。

まあ、「呪いのつまったパイ」の行く末は面白かったし、「鼻が取れちゃった」という記述は怖いなーと思いましたけど。

キングとバックマン、違うところはあったのか?

この作品はスティーブン・キングが「リチャード・バックマン」という名前で発表した作品です。
私はキングの作品をたくさん読んでいるわけではないので分からないのですが、キングが別の名義で書いたから作風もちょっと違う、ということではないんですかね?

読んでいて、なんかキングの他の作品に見受けられるような芸術性を感じなかった。
とにかく、後半は苦痛でした。

ちなみに、「こんなに楽しめないなんて、今更だけど私はキングには向いてないのかもしれない」なんて思って、「キングのオススメ小説ランキング」をググったら、どれにも「痩せゆく男」は入っていなかった。
あんまり人気がないのかな?
だとしたら安心して他の作品を読みたい。

それにしても、他の作品のストーリーを読んだら読みたいのもがどんどん出てきたので、また機会をみて読もうと思います。